身体のゆがみ

長時間姿勢の悪い状態で続けることで、背骨や骨盤の位置の不調や筋肉のバランスの乱れにつながります。
例えば、猫背や反り腰の姿勢は、骨盤を含む背骨のゆがみを考慮する可能性があります。

一方の筋肉や関節を偏って使うことで、身体のバランスが崩れます。
例えば、常に同じ側で重いバッグを持つことや、片方の足に体重を偏ってかけることは、身体のゆがみにつながりやすいです。

運動不足になると、筋肉量が減り、筋力が低下します。
すると、骨格を支える力が弱くなり、身体を支えられず姿勢が崩れやすくなります。
特に腹部の奥深くに存在するインナーマッスル（腸腰筋）が衰えると骨盤の傾きにつながりやすくなります。

上半身が前傾した姿勢で過ごす長時間のデスクワークは、背中や骨盤に大きな負荷がかかります。
その結果、身体のゆがみが生じる可能性があります。

背骨のＳ字カーブが崩れると、頭部の重さが首や背中に集中し、僧帽筋や背筋などに負担がかかります。
すると筋肉が緊張しやすくなって、周囲の血管が圧迫され血液やリンパの流れが悪くなります。
その結果、肩こりや腰痛などの症状があらわれることがあります。

骨盤の傾きが生じると、内蔵器の位置が偏ったり、正しい筋肉の使い方ができなくなります。
すると、骨盤周囲に通っている血管が圧迫されると、血液循環が悪化します。
その結果、下半身の冷えやむくみが起こりやすくなります。

背骨や骨盤がゆがむと負担が偏るだけでなく、正しく周囲の筋肉を使うことができなくなります。
その結果、内臓を正常な位置で支えられず、便秘や下痢、頻尿、生理痛などが生じる可能性があります。

自律神経は首からお尻の方まであり、背骨の両脇を走行しています。
骨盤や背骨がゆがんでしまうと神経の出入り口もゆがみによって刺激や圧迫され、神経の命令がうまく伝わらなくなります。
その結果、自律神経のバランスが崩れ自律神経失調症を起こすことがあります。

通常、頚椎はわずかに前方にカーブしています（生理的湾曲）。
しかし、背骨や骨盤にゆがみが生じると、このカーブが失われて首がまっすぐになります。
たとえば、前傾姿勢や偏った姿勢を長時間続けると、背骨や骨盤の位置がずれ、それに伴って頚椎のカーブも変化します。

骨盤にゆがみが生じると大臀筋が緩み、筋力が低下します。
大臀筋が弱くなると、ぽっこりお腹やお尻のたるみ、下半身の太りなどが起こりやすくなります。

① 左右それぞれで10秒間片足立ちをし、目を閉じます。
② 片足立ちがどちらか片方だけうまくいかない場合、骨盤がゆがんでいる可能性があります。

①目を閉じて直立し、その場で足踏みをおこないます。
②足踏みを始めて目を開けたとき、元の位置から大きく離れていた場合、骨盤のゆがみが考えられます。

身体のゆがみは、日常の姿勢や習慣から生じることが多いです。
そのため、日常生活で正しい姿勢を意識し、習慣を見直すことが大切です。
身体のバランスを保つためには、次の点に気を付けましょう。

・足を組まない
・リュックサックを使用するか、カバンを左右均等に持つ
・椅子に座る際は背もたれを使い、床に座るときは横座りやアヒル座りを避ける
・体重を左右均等に分散して立つ
など



 

●正しい立ち方
「正しい姿勢」とは、「耳・肩・腰・膝・くるぶし」が一直線になる状態をいいます。
あごを引き、お腹の筋肉を引き締め、背筋を伸ばします。
その際、肩の力を抜いて、左右の高さを揃えるようにしましょう。
親指の付け根に重心を置くとバランスを保ちやすくなります。

●正しい座り姿勢
椅子に深く腰をかけ、あごを引き、背筋をまっすぐ伸ばします。
この時、猫背にならないよう注意しましょう。
腰と太もも、太ももと膝は、ほぼ直角になるようキープします。
また、椅子の高さは、足の裏全体が床につくよう調整しましょう。

身体を支えるための筋肉を鍛えるトレーニングと、筋肉や関節の柔軟性を高めるストレッチを取り入れるようにしましょう。

●インナーマッスルを鍛えるトレーニング（プランク）
①うつ伏せの状態で、前腕と肘、つま先を地面につけて身体を支えます。
②骨盤から首まで一直線になるように、その姿勢をキープします。
③この姿勢を20秒間キープ、10秒休憩後に再度20秒キープします。

インナーマッスルを強化し筋力を向上させることは、体幹の強化につながります。
体幹が弱く、筋力が低下していると、身体をしっかりと支えることが難しくなり、ゆがみが生じやすくなります。
インナーマッスルを鍛えることで、身体の軸が安定し、正しい姿勢を維持しやすくなります。

●中殿筋（ちゅうでんきん）のストレッチ
①仰向けに寝て、右膝を立てます。
②左手で右膝を掴み、ゆっくりと左側に優しく倒します。
（呼吸を止めずに行いましょう）
③20〜30秒間、その姿勢を保ち、右側も同様に繰り返します。

※カタカナの「カ」の文字の形をイメージすると、より具体的に理解しやすいかもしれません。

中殿筋は、骨盤と股関節を結び、脚を左右に上げる働きをする小さな筋肉で、身体のバランスを保つ役割があります。
中殿筋を鍛えることで歩行や片足立ちが安定しバランスを取りやすくなります。

まず来院されたら姿勢写真を撮り、姿勢分析をしていきます。
更に姿勢の基本は、背骨になりますので、背骨のゆがみを見る、ナーボスコープと呼ばれる機材で、背骨のゆがみを細かく検査していきます。

姿勢分析を行い、ゆがみの箇所が特定された後は、症状に応じた矯正を実施します。ストレートネック、猫背、反り腰、O脚など、さまざまな姿勢の悩みに対応する骨格矯正を提供しています。

骨格矯正でゆがみが改善された後は、筋力の検査を行います。
骨格を支える筋肉が重要であり、骨格を整えても筋力が不足していたり、筋肉の動きが悪いと、関節の運動連鎖が崩れ、再びゆがむ可能性があります。
筋力検査で筋肉量が少ないことがわかった場合は、EMSやパーソナルトレーニングなどを活用し、運動連鎖を整えながら理想の身体づくりを進めます。
これらの要素を総合的に評価し、ゆがみを取り除き、再発を防ぐ健康な身体を目指します。